バセドウ病を治療して変わったこと
バセドウ病が落ち着いてきたので治療して変わったことなどをまとめます。
バセドウ病とは
バセドウ病とは、代謝を促す「甲状腺ホルモン」が過剰に分泌されてしまう病気です。詳細は専門家の方の解説を見ていただくとして、いろんな症状があります。
- 体重減少、ヤセ型
- 眼球突出
- 動悸、息切れ
- 手の震え
- 発汗
症状の中では眼球突出が有名だと思います。
タイシャがヤバイので「常に走っているような状態」と説明されることが多いようです。心臓にも負担がかかっていることから、心不全につながってしまうこともあるようです。決して放置して良い病気ではないです。
発覚まで
正直、18歳くらいから発症していたと思います。大学に進学してから「痩せたね、ちゃんと食ってるか?」とよく言われていました。
基本検診ではずっとALPが高値、コレステロールが低値で引っかかっていましたが、再検査しても経過観察でした。
35歳を過ぎて人間ドックを受けて初めて甲状腺疾患が疑われました。人間ドック、受けてみるもんですね。
眼球突出は若干あります。以前から奥さんに「寝てるときに目が開いてて気持ち悪い(突出してて自然と閉じない)」「目を見開かないで」って言われてました。(目を見開くのは目が悪いからかもしれない)
そういえば初診のときに「寝てるときに目を閉じないとドライアイが進行してヤバイから眼科行け」って言われたけど行ってない。書いてて思い出すスタイル。
治療について
治療はメルカゾールです。落ち着く前1年半くらいかかったかな。ただし飲み忘れが激しい。
メルカゾールを飲み始めて半年くらいは、とにかく攣って攣ってしょうがなかったです。寝返りを打つだけで3箇所も4箇所も攣る、ベッドから起き上がるだけでも、椅子から立つだけでも攣るっていう感じでとにかく辛かった。
足裏みたいなメジャーなところだけじゃなくて、太もも・脇腹・背中・首筋・指・二の腕みたいなところも攣ってました。一番キツイのは筋肉がでかい「太もも」で、これはもう吐きそうになるぐらい辛かった。
夜泣きした子供を抱き上げたら、左足の太ももが攣って、右足を支えに出したら右足の太ももた攣って、手を出そうとしたら腕が攣って、子供と一緒に寝てる奥さんの上にダイブしてしまったのはいい思い出です。何もなくてよかった。
メルカゾールが効きすぎてたのか、ちょっとよくわからないです。治療が進むにつれて落ち着きました。
今は数値は落ち着いています。
治療して変わったこと
体重が若干増えた
正直、治療したら太るかとビクビクしてたんですが、体重は増えたもののそこまで変わらないです。どちらかというとヤセ型のままです。
それでも治療前の写真と比べると、病的に痩せてたんだなって思います。
手の震えがなくなった
治療前は手の震えがありましたが、ほとんどなくなりました。手の震えに関しては当時からさほど違和感を感じていなかったので、奥さんから「震えなくなった」と言われて初めて気づきました。
写真が手ブレしまくりだったのでよく奥さんから怒られていましたが、手の震えがなくなったことで写真の腕は上がる…わけではないので怒られることには変わりません。
耳管開放症が治った
これは「治ってスゴイ!」自覚の其の一です。中島美嘉さんとかで有名なヤツですね。自分の喋ってる声が外からじゃなくて内から直接、しかも爆音で聞こえてしまうので、自分が何喋ってるかわかんないヤツです。エンドレスあくび状況というか、カナル型のイヤホンをしたまま喋ってる感じ。
常に自分の呼吸でゴーゴー音がするし、音量が正しいのか・ちゃんと喋れてるのかわからなくてイライラします。このため、会話を避けるようになります。
耳管開放症は急激なダイエットや栄養不足で耳管を閉じる筋力が低下して発症~~みたいに言われます。バセドウ病の場合も常時ダイエット状態なので、まぁそういうことなんでしょうね。
治療開始直前はかなりひどい状況だったので、治ってほんと嬉しい。
動悸がなくなった
「治ってスゴイ!」自覚の其の二です。病気発覚前の数年間は週一くらいで動悸があったと思います。動悸中はもう気持ち悪くてしょうがなくて、何もできなかったので、これも治って嬉しい。
動悸がおきてるときは脈も飛んでたので、正直ちょっと心臓が心配だった。結果的に不整脈も治った気がするなぁ。
片頭痛が減った
偏頭痛?片頭痛?も大学進学の頃から発症していました。主に春秋のような季節の変わり目に起きて、頻度は月2回~毎週くらいですね。(片頭痛に関しては、ロキソニンが市販されるようになってから怖くなくなりました。)
それでも年齢が上がるとともに頻度は少なくなっていましたが、治療してからはほとんど起きなくなりました。完全にはなくなってはいないです。
ロキソニン、2箱ストックあるんだよな、どうしようかな…。
発汗量が減った
減った気はする、減った気はするけど、去年の夏は在宅勤務もしていたのでちょっとよくわからん。もともと異常な発汗量だったかどうかもちょっとよくわかんない。
冬が寒くなった
「治ってスゴイ!」自覚の其の三です。世界がまるきり変わってしまいました。
- 気温2度でも上着無しで出歩く → 夏以外は上着着る
- 冷え性って何? → 夏以外は指がかじかんでる
- 真冬でも掛け布団をかぶらない → 羽毛+毛布+電気アンカ
- 真冬は家族がくっついてくる → 「触らないで!」と言われる
これだけは、前のほうがよかった(笑)
お腹が空いても生きていけるようになった
「治ってスゴイ!」自覚の其の四です。これが一番スゴイと思う。
たぶん、この感覚はなかなか伝わらないと思うんですが、治療前は「お腹が空く=死」くらいの感覚でした。「お腹が空いた」という状態は、手が震え、全身に力が入らず、フラフラして気持ちが悪い。
なので、起き抜けに食べる。起床してから何時間も食べないなんて信じられない。間食も必要。ちょっとつまむ程度のものではなくて菓子パンとかそういうレベル。会社の机にお菓子のストックがないなんてありえない。寝る直前にも食べないと朝イチがきつい。とにかく食べ続けてました。車のガソリンタンクが異様に小さい感じ。
健康診断は結構きつかったですね。終わったら速攻なにか口にしてました。プルプルしながら。
治療してから「お腹か空いた」って感覚がよくわからなくなりました。起きてから何時間も食べなくても平気だし、時間だから食べるって感じ。何なら1日1食でも平気だと思う。食べ物を目の前にして食べたい気持ちになったらそれが「お腹が空いた」タイミングなのかなぁ?
トイレの回数が減った
2023/07/27 追記。
以前は頻尿頻便というか、1時間に1回はトイレに行っていて、なんなら毎回大も出てたくらいの感じだったんですが、治療をしてから小も1日3,4回くらいになり、大は1日1回出ればいい方、という程度になりました。便秘になったというわけではないです。
水分を取る量が減った
2023/07/27 追記。
トイレの回数にも関係すると思うんですが、水分を取る量が減りました。以前は喉が乾いて仕方がなかった気がします。ラーメン屋ではピッチャー空けるくらい飲んでました。(砂漠からの帰還者ってやつ?)
お腹をこわすようになった
2023/07/27 追記。
治療が40をまたいでいるので、これは歳のせいのような気もしますが、ラーメンや肉のような脂っこいものを食べると高確率でお腹をこわすようになりました。トイレの回数が減って食べ物が体内に留まるようになったから、という気もします。
最近は腹をこわすのが怖くて、脂っこいものを食べる気がしません。。。
まとめ
人間ドックを受けられる人はぜひ人間ドックを受けてください。かかる時間も基本検診とそんなに変わらないのでめんどくさがる必要はないです。むしろ人間ドックのほうが空いてるので早いところもあるんじゃないかな。
上に挙げた症状に心当たりがある人は一度疑ってみてください。特に眼球突出はバセドウ病が寛解しても治らないので、早く治療を開始するに越したことはないです。
それから、飲み忘れが激しい私に付き合っていただき、寛解(?)まで持っていってくれた先生には感謝のしようもありません。本当にありがとうございました。もう先生に会えなくなると思ったら、今度は橋本病の疑いということで、これからもよろしくおねがいします。(涙)